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ライバルのブランド名を出さないで比較する手法である。日本にはこの手法が多く採用されている。しかしこの手法では比較したライバルが不明、だから消費者は比較の尺度が作れない。不明のライバルがあるいは三流かもしれないのだ。 このタイプの比較広告の事件で米国裁判所はこう言った。「比較相手を指名させないような規制は、消費者に与える有用な情報を制限してしまっている。それどころか逆にミスリードしたことさえあった。」と(バージニア・ファーマシー事件)。 |
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広告の実際
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卵入りヌードル
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「グッドハウスキーピング」 1994年3月号 |
ライトンフルフィ社のヌードルを他社のものとが皿に盛ってある。しかし写真ではその盛りの大きさが全然違う。ほとんど倍の量だ。そして説明、他社の方はぺちゃんこ。それに比べて当社の方は「フワッとした仕上がり。かさがもっと多く、しかもソースがかかりやすい」という。 この比較では相手のブランドが不明だ。三流のメーカーかもしれない。消費者に何の情報も与えていないと言うことができる。
ブランドX
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「読売新聞」平成4年1月14日 |
ヨネックスが開発した新素材のラケット「TITAN400」を発売した。チタンを採用したラケットならすでにあった。このラケットが新しいのはOPS構造のシャフトにチタンの繊維を組み込んだ点だ。 その結果、「スピン回転数が25%アップ」したのだが、その根拠は?高速度撮影によると回転の比較である。しかし比較の相手は誰か。「有名ラケットX」とある。Xの回転角度は130度。その点ヨネックスはほぼ180度だ。だから25%アップなどである。 しかしもっと回転数の大きいラケットがあるかもしれない。比較の相手が分からないと、消費者を混乱させる場合もあるのだ。
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