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機能や成分から切り離した単なる「数値」だけを比較する比較広告。しかし商品やサービスとは直接関係ない「数値」だけを切り離した比較が、一体なりたつのだろうか?それが可能なのだ。
例えば「売り上げ比較」。売り上げは性能とは直接には関係はないはず。性能を落として安くすれば、たくさん売れるかもしれない。だから売り上げと性能は理論的には関係ないはず。しかし難しい数値や性能を比較するより、売り上げの与える印象のほうが消費者に大きな影響を与えるだろう。 |
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広告の実際
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アメックスの時刻表
アメックスの発行の時刻表を、その分野の老舗、OAG社のものと比較した。このOAG社は月刊の「世界版」と、隔週の「北米版」とを発行し、その権威が認められている。そのポケット版に対してアメックスは自社の「スカイガイド」を比較して見せた。しかし見出しはまったく同じ。何が違うのか?その厚さである。OAGはボテっと。アメックスのほうは薄くてスマート。
本来、時刻表で要求される機能は正確な印刷、目的地を探しやすいシステムだろう。その本来の機能と関係ない「寸法」を比較したのがこの数値比較である。
「MCIは半額」
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「読売新聞国際版」 1995年4月12日 |
MCIはアメリカの電話会社である。そのライバルはAT&T。そこでMCIは繰り返しAT&Tを引きずり出して「価格比較」を行っている。写真は日本語だが米国内で発行されている読売新聞の国際版。「AT&Tの半額より安い!」のは判る。電話の値引きはシステムが複雑だが、しかしそんな複雑なシステムを説明するよりもともかく「半額!」という数値を強調する「数値比較」の方がずっと消費者の目を引くだろう。
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