新商品にはついて行けない私。
カタカナやローマ字そのままの電子機器や、新しい金融サービスなど、ワケの分からないものが日々生まれている。
マニアや若者はともかく、普通のおじさん(私のこと)、おばさんはとてもついて行けない。商品やサービスそのものの意味が分からないのだから、まして比べて一番いいものを手に入れるなんて不可能だ。それとも便利な方法があるんだろうか?
それがあるんです。「比較広告」を使えば。
比較広告は消費者の利益。
日本では「比較広告」が話題になると「泥仕合になりかねない」「日本人にはなじまない」、といった発言が出てくる。
そんな発言をするメーカーの発想の基本は、よそがどう思うかという業界の横並びだ。「消費者の利益」という発想はまったくない。
しかし比較広告の先進国アメリカでは多くの判決文を読むと、比較広告は「消費者の利益」、という見方が定着している。
例えば比較相手を隠して「ブランドX」としたような比較では消費者の利益にならない、ちゃんとライバルの名前を出しなさい、といった判決さえある。
広告の実物を検討しよう。
日本で比較広告に関する意見のすべてが、比較広告の実例、実物を知らない議論だ。わずか数点か数十点の広告を比べただけで議論している。
しかし広告の分野こそ「量が質を決める」はず。山口特許事務所では数百点の日米の比較広告の実物を、新聞、雑誌、テレビから収集し、判例、論文を含めて現在も収集を続けている。
今回、その中から30点ばかりを取り上げて分類してみた。
新商品の洪水に溺れそうな消費者の一人として、比較広告が広く利用されることを願ってやまない。
山口特許事務所
弁理士 山口朔生
山口朔生による「比較広告」著作リスト
書籍名
媒体
発行日
表題
備考
「ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス」
雑誌
平成2年1月号
比較広告テクニック
翻訳
「発明」
雑誌
平成3年10月号
〜平成5年9月号
実務研究:比較広告
2年間連載
単行本
平成5年10月
比較広告はここまでできる
中央経済社
「ブレーン」
雑誌
平成7年4月号
〜平成9年3月号
比較広告の実際
2年間連載
(韓国語版)
単行本
平成10年7月
比較広告はここまでできる
韓国安東大学
奇教授による訳
「ブレーン」
雑誌
平成10年8月号
新比較広告考